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小川和宣写真展「ネパリ」を観に行ってきた

銀座ニコンサロンで展示中(2013/05/08~2013/05/21)の小川和宣写真展「ネパリ」を観に行ってきた。小川さんは、2013/02にコニミノで「カティ・ラムリ」の展示を行ったばかりで、今回の展示もネパールの写真との事。短期間で二回の個展、今回の展示がどんなものなのか楽しみだったが、予想とは違う写真が展示されていた。

 

二回のグループ展

 小川さんが展示した写真を初めて見たのは、2009年の事だ。渋谷のギャラリールデコでのグループ展。小川さんはM8で取ったモノクロのポートレートを展示していた。ポートレートにあまり興味が無かったので、特に感想は無い。展示していた写真よりもブックに入っていた新潟のカラーの写真が良いように思えて、新潟の写真は展示しないんですか?と聞いたのを覚えている。

次に見たのは2011年、同じく渋谷のギャラリールデコでのグループ展だ。たしか35mmで新潟をモノクロで撮っていた。モノクロで撮られた写真は普段の小川さんから感じるイメージとは異なっていて、「こんな写真を撮るんだ」と思った。その時にも、新潟ならばカラーの方が良いのになぁと思っていた。

 

コニミノでの展示

その後、小川さんが渡部さん達とネパールに行き、67(マキナ)で50本ほど撮ってきたという話を聞いた。せっかくネパールに行ってそんなにたくさん写真を撮ったのならば展示をしないと勿体ないなぁ、と思っていると、コニミノの審査に受かりネパールの写真を展示する事になった。いつの間にか、撮ってきた写真をまとめ、応募していたらしい。どういうわけか最近、知人が新宿ニコンや銀座ニコン、はたまた銀座キャノンの展示が決まったり、ギャラリーで写真を扱われるようになったりする事が続き、コニミノで展示と聞いてもさほどインパクトはなかった(感覚が麻痺してきたらしい)が、素直に楽しみだった。

「カティ・ラムリ」はDMの写真を見た時に勝手に想像していた内容よりも良かった。標準よりも黒いプリント、硬調な雰囲気、アジアっぽい湿度感(実際の気候は知らないが)…なぜか並んでいる写真と正反対にゆるふわなキャプション…どうしてこんなキャプションなのか尋ねた所、初めは違う内容で提出し、コニミノの方に却下されたとのこと。それで、書き直したらしい。キャプションが残念なのと、何枚かポートレートの写真があり、それを交換したかった。そうすれば、自分好みのドキュメンタリーな展示になるのになぁと勝手に思うのと同時に、自分はこういう写真が展示したかったのだと思って少し嫉妬した。

普段の小川さんのイメージは、ドリップコーヒーを淹れるのが好き、35mmが好き、物腰穏やかながら意外とネゴシエーター…そんな感じなのだが、67で撮られた黒い写真はなんだが意外だ。

 

そして銀座ニコン

とある飲み会の時に、コニミノに続いて銀座ニコンでの展示が決まったと教えて貰った。二連続でしかも銀座ニコンとは凄い。今までこんな短期間で連続して展示を行った人など知人には居ないし、凄いと思った反面でコニミノの後でどんな写真を展示するのだろうと不思議かつ楽しみだった。

 展示を観て、最初に思ったのは旅写真???ということ。雰囲気が変わっていて、たしかに前回と同じでは無いのだが、どうしてこんな展示になったのかよく解らなかった。小川さんが展示について話しているのが聞こえて、「旅写真です」という言葉が聞こえてきた。小川さんが旅写真を展示したいのならば、これは紛うことなく旅写真である。

前回の写真から勝手に膨らませた想像としては、更に進歩したドキュメンタリーが観たかったが、小川さんの展示したい物はドキュメンタリーではないらしい。コニミノでの展示を見ていなければ違った感想かもしれないが、二つを比べてどちらが好きかと聞かれたら、前回の「カティ・ラムリ」の方が好きと答えるだろう。

正直、こんな短期間に2連続で展示をするのは大変だと思うので、小川さんは凄い。が、もう少し間隔が空いていたらどんな展示になっていたのだろう、とも思ってしまう。

「私は写真で人とつながっていきたいんです」

これは小川さんがfacebookで言っていた事だ。せっかくネパールに行き、人の写真(ポートレート)を撮ったのだがら、プリントを持ってまたネパールに行くといいのかもしれない。鬼海さんがトルコの写真集を出版した際のトークショーで、写真を撮らせて貰ったらプリントし、次に行った時に渡していると話していた。異国の地からやってきて、写真を撮り、去って行っただけならば単なる旅人だが、次にその写真を手にしてもう一度訪ねてきたら…と、勝手に思っていたら、すでに実行されていた。小川さんは、2011年・2012年と二回ネパールを訪れているが、2012年に訪れた際に前回撮った写真を持って行きプレゼントしてきたそうだ。文章ならば、小川さんの考えや行動を簡単に書け、それを読んだ人と共有できるが、写真ではどうすればいいのだろう?「思考の整理学」で外山滋比古はテーマは機が熟した時に論文にしろ、と言っていたが写真もそうなのかもしれない。

もう2、3回ぐらいネパールに行ってもらって、いままで撮った写真全部をまとめた物を観てみたい気もするので、是非お願いします>小川さん

  

感想は色々、来る人も色々

座って写真を観ていると、また話し声が聞こえてきた。なにやら、写真一枚一枚にキャプションが無いのがおかしい、とかそんな話だった。一枚一枚にキャプションがあって上手くいくのは鬼海さんぐらいなのではと思いつつ聞いていると、結構失礼な口調で失礼な事を言っていた。写真を見に来て感想を言っているというよりは、いちゃもんを付けているという感じだ。あまりにしつこかったら、加勢に行こうかと思ったがやがて収束した。銀座ニコンで展示しているとやはり色々な人が来るらしい。

そろそろ帰ろうとしていると、小川さんに一人の方を紹介された。顔はどこかでお会いしたような…そんな記憶だったが、聞けばついこの前、ここ銀座ニコンで展示をしていた前迫さんだった。顔と名前がようやく一致し、「初めまして」ととりあえず挨拶すると、前迫さんは僕のことを知っていた、そして展示を観に行けなかった事を詫びるとリスのようにほっぺたを膨らませていた。ごめんなさい、ごめんなさい…今度は地の果ての展示でも観に行きます。

 

さらに会場で、ばったりMちゃんに出会った。話を聞いていると今度、とある会場で個展をするという。なんということでしょう、個展をする(した)人達ばかりに遭遇する、恐ろしきかな銀座ニコン。

 

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