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猪俣肇写真展「消えない残響:a case of Manhattan」を観に行ってきた

猪俣さんの写真展「消えない残響:a case of Manhattan」(2013/05/16(木) ~ 05/22(水))を観に、キャノンギャラリー銀座へ行ってきた。横木さん×猪俣さんのギャラリートークに合わせて行ったので、撮影時のエピソードも聞くことができ、面白かった。

カラーからモノクロへ

猪俣さんの写真を初めて見たのは、AYPCのワークショップで、たしか2009年頃だ。猪俣さんはGRDigitalで、ややマクロというか色々な物をクローズアップして撮っていた。AYPCのメンバーにはなかなか好評だった気がする。当時の僕は、モノクロ写真が好きでモノクロはなんとなく解るがカラー写真はまったく解らなかった。モノクロだとどうなるのだろう、そんな事を思っていたような気がする。2010年にAYPCのグループ展をキャノンギャラリー銀座でやった時にも、猪俣さんの写真は来場者に好評で、風船写真家になります(カラーの風船の写真が人気になったりした為)などとおどけていたりした。
2010年にはリコーのフォトコンテンストで特別賞を受賞したりして、コンテンストに積極的に応募したりしていた。この辺まではずっとカラーのイメージだったのだが、日本カメラフォトコンテストのモノクロプリント部門に入選した、とブログに書いてあり、本屋で日本カメラを立ち読みするとコントラストの強いモノクロプリントが載っていた。この辺から猪俣さん=モノクロのイメージになっていった。ちなみに、2011年度の日本カメラフォトコンテスト(モノクロプリント部門)で年間3位になっている。

展示ラッシュ

一枚写真は決定的瞬間を写した写真になかなか勝てない気がするので、個人的には複数枚(写真展とか写真集とか)の写真が好きだ。猪俣さんも個展をしないかなぁ、と思っているとインスタイル・フォトグラフィー・センターでグループ展をするという。「Living with Photography」で猪俣さんがどんな写真を展示していたのか…思い出せない。というのも、続けざまに展示をするからだ。インスタイル・フォトグラフィー・センターでAYPCのグループ展「DEARLY DAYS 2012 ~3年目のぐるぐる。~」、グループ展「Christmas Photo Show 2012」と展示し、2013年には「「浮遊する光景」〜猪俣 肇・いはらほつみ 二人展〜」を行うなど精力的に展示を行なっていた。カラーの時もあればモノクロの時もある、そんな展示だったが、猪俣さんの写真を見る度に、やっぱり個展で一人だけの写真をまとめて観たいと思った。そして、今度キャノンギャラリー銀座で個展をすると聞き、さらにモノクロと聞いたときには嬉しかった。

銀座キャノン

銀座キャノンに着くと、丁度Oさんが写真を撮っている所に遭遇した。Oさんに軽く挨拶し、タイミングよく(悪く?)トイレに行こうとしていた猪俣さんと入れ替わるように中へ。入り口から時計回りに進むと1枚目はDMの写真だった。味のあるおばあさんの写真、お気に入りなのだろうか。縦位置の写真が2枚ほどあって驚いた。見ていない(覚えていない)だけかもしれないが、初めて縦位置の写真を見た気がする。サイズの大きい、キャンパス地にプリントされた写真が全部で4点飾られていたが、その写真はどれも猪俣さんが好きそうな写真だった。また、少し小さくされたプリントもあったのだが、これまた猪俣さんらしい写真で、残りの一番メインとなる写真は今までの猪俣さんとは少し違うような写真がならんでいた。
入って右側の壁に展示していた一連の写真が結構好きだ。ノーファインダーで撮ったスナップ写真の様で、人が結構写っているもののカメラ目線の物は無い。 GRDigitalで撮ったような写真なので、結構近距離からスナップしている筈…そう思うと観ているだけなのにドキドキする。どうやって撮ったのか、怒られたりしなかったのだろうか、などと思っていたのだが、まったく正反対の感想を言った人も居たりするから写真は面白い。
サイズが違ったり、マットの色が違った写真があったので、猪俣さんに理由を聞いてみた。ギャラリーの入り口が2つあるので、ショールームから入ってきた人の事を考えマットの色は変えてみたとのこと。なので、写真の順番はあまり関係ないらしい。また、サイズが異なるのは近寄ったり離れたりして観て欲しかったとの事だった。たしかに、ギャラリーの入り口とショールームからの入り口があるが、あまり気にせず普通に展示してもいいのかもしれない。
また、シリーズ物なのか聞いたところ、その予定だという。次は日本のどこかで撮った写真だと今回と比べられて面白いので楽しみだ。

見たいように見てくれればいい

17時になったので、横木さんとのトークイベントが始まった。30人ぐらいは集まっていただろうか。色々と話していたが、印象的な事を並べてみる。

  • 初めは5Dに単焦点レンズで撮っていたが、視線が突き刺さるのでコンパクトカメラに変えて撮影した
  • 声をかけて撮影したものもあり、ちゃんとこちらに目線が来ている写真もあるが今回のセレクトからは外した
  • 道路に落ちている物が気になる、下ばかり撮ってしまう。それは日本でも一緒
  • 物は動かないので、好きに撮れる。人はそうはいかない
  • 写真は見る人が好きに見てくれればいい
  • 今のNYは1970年代と比べて安全なので、こんな写真はぬるいという人もいるが、そんな事を言っても過去に行って写真は撮れない。今の人は今のNYを撮るしかない。今のNYはこんな風だというのを撮って「ドキュメンタリーです」、というよりも、撮影者が感じたものを展示すればいい
  • 2009年に撮った写真を何度もセレクトしなおしたし、時間もかかったが最近少し解ってきた気もするので、写真をやっている人は続けて欲しい

トークイベントが終了したら、用事があったのでそそくさと帰宅。
次回も楽しみにしています。

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